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*卯年とともに終了します [このブログについて]

 おことうさんどす、森うさぎです。
 「おことうさん」は、わたしの生まれ育った地域で大晦日の挨拶まわりのとき使う言葉です。
 「年の暮れで事(用事)が多いですね」というねぎらいの意ですね。
 今日は卯年の大晦日。
 卯年とともにはじまったこのブログも、元旦のご挨拶どおり、今日で最後となりました。
 1年間のおつきあい、ありがとうございました。

 最後に、来年の初詣におすすめの神社をひとつ。
 大阪・八尾の恩智神社(おんじじんじゃ)。
 ここは「卯辰」の神社として知られ、うさぎと龍がともに神さまの使いとして祀られています。
 卯年から辰年への転換の年にお参りするのにぴったりなのです。
 境内には、まず手水舎に歴史を感じる青銅(?)の2兎が水を吐き、拝殿前には無病息災を祈願
 しながらなでるという「なでうさぎ」の石像、そのほか、いたるところにうさぎの像や紋を見つ
 けることができます。
 お守りや土鈴などの授与品も、可愛いうさぎのものがいろいろあって楽しいですよ!
 よろしければ、こちらのサイトもご参笑ください。昔わたしが作ったサイトです。
 ▼「うさぎの1000社まいり・番外編(2006.1.11)
 http://www.bekkoame.ne.jp/~mitsuusagi/onji.html
onji18.jpg
 ▼ 恩智神社さんの公式サイトはこちら
 http://www.onji.or.jp/index.html

 ではみなさん、よいお年を!

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*十五夜うさぎ(甘春堂) [美味うさぎ]

usa2.jpg今宵は十五夜。毎年この日が近づくと、お菓子屋さんや
デパ地下にさまざまなうさぎの月見菓子が並びます。
それらをきょろきょろ見て歩き、毎年ちがった「うさぎ」
を選ぶのが、この時期の楽しみです。

今年の「十五夜うさぎ」は、このコたち。
京菓匠甘春堂さんの「月見うさぎ」(こし餡のじょうよ
饅頭)と「お月様」(削種菓子)です。
削種(そぎだね)とは、もなかの皮を薄く削ったもの。
黄味餡を挟んだ、ほんのり黄色い削種のお煎餅は、淡い
光をまとったお月さまの雰囲気をよくあらわしています。
その上で餅つきをする杵を持ったうさぎの横顔は、可愛
いけれど、どこか悲しげで……。秋の夜、月に想いをは
せるのにぴったりな、とても詩的なお菓子です。
どちらも9月初旬から中秋の名月までの間だけしか逢え
ない、季節限定のうさぎたち。今年は今日が最後です。

tsukiusa2.jpg
【記事の参考にさせていただいたサイト】
▼ 京菓匠甘春堂さんのホームページ
http://www.kanshundo.co.jp/index.htm

▼ 甘春堂さんに関する過去の記事
*うさぎのお干菓子(甘春堂)

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*月のうさぎ [うさぎ雑文]

imge42f24e5zikazj.jpeg9月といえば仲秋の名月。今年の十五夜(旧暦8月15日)は9月12日
になるそうです。そして月といえば、うさぎ。
昔から「月にはうさぎが住んでいる」といわれ、まんまるなお月さんの
表面には、その影がぼんやり煙るように映っています。
あのうさぎはなぜ、いつから月に住んでいるのかご存じですか?

これは『ジャータカ物語』という仏教寓話に出てくるお話です。
森のなかに、うさぎが友だちのサル、ヤマイヌ、カワウソと仲よく暮ら
していました。ある満月の前夜、うさぎは三匹の仲間に言いました。
「貧しい人や修行僧が来たら、ぼくたちの食べものを分けてあげよう」。三匹は快く賛成しました。
翌日、貧しい老人がやってきて動物たちに食べ物を求めました。
動物たちは喜んで、自分の食べ物を全部差し出したのです。
サルは木の実を、ヤマイヌは肉を、カワウソは魚を。
でも、うさぎの食べる草は、人間の食事にはなりません。
うさぎは老人に火をおこすように頼み、焚き火のなかに飛び込んで、自らの体を供物として捧げたのです。
その瞬間、老人は輝かしい帝釈天(天の神)の姿に変わりました。
神さまは物乞いの老人に身をやつし、うさぎの決心を確かめに来たのです。
そして、このうさぎの善行を世界中に、後の世まで知らせるため、うさぎを天の月に昇らせたのでした。
それで今でも満月のたびに、月にうさぎの影があらわれ、私たちの心に慈悲の徳を説いてくれるようにな
ったのだそうです。

【記事の参考にさせていただいた資料】
*引用文献『ジャータカ物語(2)月のウサギ』 東本願寺出版部・渡辺愛子著
※物語は一般にわかりやすいよう仏教用語を省いて紹介しています。
※写真はイメージです。

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*戦後を駆けたうさぎ(ラビットスクーター) [うさぎ雑文]

rabbit.jpg もう5年も前のこと、近所で偶然見かけた年代ものらしいスクー
 ターが目にとまって。映画『アメリカン・グラフィティ』に出て
 きそうな50’s調のデザイン。近づいて見ると、パステルブルーの
 ボディに「うさぎのエンブレム」と「 Rabbit 」のロゴが!
 ━ うさぎのスクーター!?
 興奮ぎみに帰宅しネット検索してみたら、多くの愛好家を持つ希
 少なレトロスクーターだとわかりました。
 その名も「ラビット・スクーター」。
 終戦直後、日本で初めて製造されたスクーターだそうです。
 製造元の富士重工業は、戦時中は飛行機を造る会社だったそう。
 まだ見ぬ「日本のスクーター第1号」を生み出すために、米軍落
 下傘部隊のスクーター『パウエル』をサンプルにし、試作車の車
 輪には当時デッドストックとなっていた陸上爆撃機の尾輪を取り
 付けたといいます。

こうして誕生したラビット・スクーターは爆発的なブームを巻き起こします。戦後の荒廃した交通・輸送機関に替わる、手軽で速い快適な乗り物。まさに「うさぎ」のように軽快に、焦土を駆け抜け、日本の復興に貢献したのでした。
その歴史をひもとけば、輝かしいエピソードがいっぱい。昭和天皇が「献上ラビット」を試乗され、若き日の石原慎太郎氏がラビットで南米1万キロを横断、また世界的に有名な指揮者の小澤征爾氏が昭和30年代に単身ヨーロッパへ音楽修行に渡ったさいにも、このラビットスクーターを持って行ったそうです。若き天才指揮者の武者修行の足となった、日の丸つきのラビット・スクーター。それは海外での宣伝を兼ねて富士重工業から貸し出されたものでした。まだ駆け出しだった小澤氏がスクーター調達に奔走するなか、協力を申し出たのは同社のみだったそうです。そんな企業の姿勢も素敵ですね。
(参考文献:『ボクの音楽武者修行 (新潮文庫)』)

郵政省、電電公社(NTT)の配達用車両にも採用され、若者たちの足としてはもちろん、個人商店の出前から、お医者さんの往診、お坊さんの檀家まわりにまで重宝される、まさに国民的人気のスクーター。
欧米のみならず、アジア、アフリカにまで輸出され、海外でも多くの人々に愛用されていたようです。
そんな「日本が生んだ世界の名車」も時代の流れとともにその役目を一旦終え、昭和43年の「ラビットハイスーパー90」を最後に製造の灯は消えたそうです。
現在ではもう製造されていないにもかかわらず、ネット検索をすれば、ラビットスクーターを愛でる個人やコミュニティの記事が多数見つかります。このクラシックスクーターを今も大切に使っている愛好家たちがおられるところを見ると、「ラビット」の魅力は時代を超えて今なお色あせないということでしょう。

【記事の参考にさせていただいたサイト】
*ラビットハウスさんのホームページ
*Wikipedia:ラビットスクーター

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*月鉾のうさぎ(祇園祭) [うさぎ雑文]

thoko1.jpg 7月になると、京の町も京都の人たちも、にわかに
 落ち着かなくなります。
 7月は「お祭り」のある特別な月。
 京都で夏の「お祭り」といえば、それは九割がた、
 梅雨明けと共にやってくる「祇園祭り」のことです。
 コンチキチンのお囃子と、町衆の財を集めた “ 動く
 美術館 ” といわれる山鉾の数々…。全国から観光客
 を集める「山鉾巡行」をテレビで見たことのある人
 も多いでしょう。
 この山鉾のなかにも、「うさぎ」にまつわるものが
 あるのをご存じですか?

 四条室町西入の『月鉾(つきほこ)』。 32基の山鉾のなかで、いちばん大きく重い鉾です。
 鉾頭(ほこがしら)に新月(みかづき)をつけていること、月読尊(つきよみのみこと)を祀っている
 ことからこの名で呼ばれています。月読尊は、夜と水をつかさどる神さまです。
 
 月の使者といえば「うさぎ」。
 この鉾の前後の破風(屋根下の装飾板)には、左甚五郎作といわれる白うさぎの彫刻が金箔貼りの波に
 躍っています(写真)。前方破風と後方破風で意匠がちがい、前方はうさぎの下に星を背負う亀がいて、
 おとぎ話の「うさぎと亀」を想わせます。後方はなぜかうさぎの下に馬がいて、駆けくらべをしている
 ようにも見える不思議な意匠。そしてどちらも、まるで生きているようで、今にも破風からぴょんと抜
 け出して、夏の夜空をぴょーんぴょーんと鉾から鉾へ飛んでいきそうです。

 そのほか、月鉾のお囃子をする人たちの浴衣にもうさぎがデザインされていたり、鉾に鎮座する稚児人
 形も「於兎麿」(おとまろ)と名づけられていたり。うさぎ好きにとっては、意外な場所で見つけたワ
 ンダーランドのようで、お気に入りの1基になることはまちがいないでしょう。

【記事の参考にさせていただいたサイト】
*公益財団法人 月鉾保存会

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祇園祭のひみつ (月刊京都うんちくシリーズ)

祇園祭のひみつ (月刊京都うんちくシリーズ)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 白川書院
  • 発売日: 2008/06
  • メディア: 単行本


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