*月鉾のうさぎ(祇園祭) [うさぎ雑文]

thoko1.jpg 7月になると、京の町も京都の人たちも、にわかに
 落ち着かなくなります。
 7月は「お祭り」のある特別な月。
 京都で夏の「お祭り」といえば、それは九割がた、
 梅雨明けと共にやってくる「祇園祭り」のことです。
 コンチキチンのお囃子と、町衆の財を集めた “ 動く
 美術館 ” といわれる山鉾の数々…。全国から観光客
 を集める「山鉾巡行」をテレビで見たことのある人
 も多いでしょう。
 この山鉾のなかにも、「うさぎ」にまつわるものが
 あるのをご存じですか?

 四条室町西入の『月鉾(つきほこ)』。 32基の山鉾のなかで、いちばん大きく重い鉾です。
 鉾頭(ほこがしら)に新月(みかづき)をつけていること、月読尊(つきよみのみこと)を祀っている
 ことからこの名で呼ばれています。月読尊は、夜と水をつかさどる神さまです。
 
 月の使者といえば「うさぎ」。
 この鉾の前後の破風(屋根下の装飾板)には、左甚五郎作といわれる白うさぎの彫刻が金箔貼りの波に
 躍っています(写真)。前方破風と後方破風で意匠がちがい、前方はうさぎの下に星を背負う亀がいて、
 おとぎ話の「うさぎと亀」を想わせます。後方はなぜかうさぎの下に馬がいて、駆けくらべをしている
 ようにも見える不思議な意匠。そしてどちらも、まるで生きているようで、今にも破風からぴょんと抜
 け出して、夏の夜空をぴょーんぴょーんと鉾から鉾へ飛んでいきそうです。

 そのほか、月鉾のお囃子をする人たちの浴衣にもうさぎがデザインされていたり、鉾に鎮座する稚児人
 形も「於兎麿」(おとまろ)と名づけられていたり。うさぎ好きにとっては、意外な場所で見つけたワ
 ンダーランドのようで、お気に入りの1基になることはまちがいないでしょう。

【記事の参考にさせていただいたサイト】
*公益財団法人 月鉾保存会

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祇園祭のひみつ (月刊京都うんちくシリーズ)

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