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*十五夜うさぎ(甘春堂) [美味うさぎ]

usa2.jpg今宵は十五夜。毎年この日が近づくと、お菓子屋さんや
デパ地下にさまざまなうさぎの月見菓子が並びます。
それらをきょろきょろ見て歩き、毎年ちがった「うさぎ」
を選ぶのが、この時期の楽しみです。

今年の「十五夜うさぎ」は、このコたち。
京菓匠甘春堂さんの「月見うさぎ」(こし餡のじょうよ
饅頭)と「お月様」(削種菓子)です。
削種(そぎだね)とは、もなかの皮を薄く削ったもの。
黄味餡を挟んだ、ほんのり黄色い削種のお煎餅は、淡い
光をまとったお月さまの雰囲気をよくあらわしています。
その上で餅つきをする杵を持ったうさぎの横顔は、可愛
いけれど、どこか悲しげで……。秋の夜、月に想いをは
せるのにぴったりな、とても詩的なお菓子です。
どちらも9月初旬から中秋の名月までの間だけしか逢え
ない、季節限定のうさぎたち。今年は今日が最後です。

tsukiusa2.jpg
【記事の参考にさせていただいたサイト】
▼ 京菓匠甘春堂さんのホームページ
http://www.kanshundo.co.jp/index.htm

▼ 甘春堂さんに関する過去の記事
*うさぎのお干菓子(甘春堂)

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*昭和風味うさぎパン [美味うさぎ]

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探せば、いがいにあるもんですね。うさぎパン。
「あそこにあるかも」と目星をつけて行ってみると、やっぱりちゃんとありました。
昭和56年創業『焼きたてパンのゲベッケン』さん。クリームパンが自慢のお店ですが、ここのうさぎパンはチョコクリーム入り。おめめはチョコチップ、お鼻もチョコクリーム、「チョコ味」をシンプルに堪能できる、チョコ好きにはうれしいうさぎパンです。
なにより気に入ったのは、パン生地の味。「コッペパン」とよびたい素朴な見ためと味わい、ふんわりやわらかな口あたり。卵の香りとほのかな甘さが懐かしい、やさしい味です。クリームの入っていない耳の部分も、そんな自然な甘みがうれしく、子どものころおやつに食べた菓子パンを思い出しました。
もちろん昔のパンよりはずっと洗練されて品質もよくなっていると感じるのですが…… そう、これは昭和の菓子パンの進化形です。

ゲベッケンさんのお店は、伏見と東山にあります。
どちらも京都の中心街からはちょっと離れた商店街にあり、周囲の風景にも昭和の雰囲気が色濃く残っています。
伏見店のほうは、もう四半世紀も昔、わたしが専門学校を出て就職した小さな印刷工場の近くにありました。1階はベーカリー、2階はイートインスペース。よくここでパンを買ってお昼を食べたことを思い出します。まだ二十歳そこそこだった頃、埃っぽく薄暗い町工場から外へ出られる昼休みの1時間が本当にうれしかった。ビル街とアーケードに囲まれて育ったわたしには、陽射しのまぶしさがまったくちがってみえた伏見。雨の日も雪の日もあったはずなのに、今思い出すのはあの陽射しのまぶしかった春の毎日のことばかりなのも不思議です。やはりどんな迷いの中にいても辛かった時代でも、若いというだけで毎日が輝いていたということなのかもしれません。

gb2.jpgそして東山店は、3年前、父が入院した病院のそばにありました。
家族が交代でつきそいをしていたあの当時、よくこのお店でサンドイッチやケーキを仕入れて病室で食べました。暗い思い出のようですが、それまでほとんど交流がなかった家族が一致協力しあい、パンが好きだった父を囲んでみんなでパンを食べた、数少ない和やかな家族の風景があのころの中にあります。

こうしてあらためて文にしてみると、人生のなかで大きな意味のある時期と関わっている、不思議な縁のあるパン屋さんだなあと驚きます。
誰の人生にも少なからずそんなお店があるのかもしれませんが、今日はうさぎパン探しから思わぬほど遠くへ心の旅をしてしまいました。

【記事の参考にさせていただいたサイト】
 *焼きたてパンのゲベッケン

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*うさぎの雛菓子(高野屋貞広) [美味うさぎ]

hina1.jpg本当は、陶製の小さな「うさぎ雛」が飾りたかったんです。
2年前、このマンションに引っ越すとき、玄関のシューズボックスの上の飾り棚にちょっと置けるくらいの小さな「うさぎ雛」を飾ろうとイメージしていたのです。
しかし、実家で飾っていた古い「お雛さん」を押しつけるように持たされて、不承不承これを飾ることになったしだい。
子どものころから、この「お雛さん」が大嫌いでした。父が気に入って選んだものらしいですが、男雛と女雛一対だけの木目込み雛人形。デザイン上省略されて手足がないのも、子どもの目には奇形に映りました。そもそも古い日本人形というものが、神秘的すぎて薄気味悪く見え、今も苦手なのです。

この古いお雛さんを、場ちがいなマンションの玄関に飾ってみて、去年ふと気づいたこと。
「これ、魔除け(悪質セールスや勧誘員などを牽制する)になるんじゃないかしら」。
邪(よこしま)な考えを持った人が入ってきても、玄関口に(いまどき誰も持っていないような)いわくありげな古い人形が飾ってあったりすると、気持ち悪くなって一歩引くんじゃないだろうか。別の意味でお守りになるかもしれないと。それから、少しはこのお雛さんを大切にしようと思えるようになりました。

今年は早めにお雛さんを飾り、お雛菓子もおそなえしました。
百貨店で偶然見つけた、ちいさくて可愛いうさぎのお雛菓子。
上鳥羽に工房があるという京菓匠・高野屋貞広さんの代表銘菓『花の宵(はなのよい)』。
毎年季節によってデザインがかわる半生菓子シリーズのお雛祭り用バージョンです。
うさぎ雛は買えなかったけれど、この魔除けのお雛さんと可愛いうさぎのお雛菓子でいいんじゃない?
不気味で怖かったお雛さんたちの表情も、今年は不思議とやさしく見えるのです。

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*うさこめろんパン(進々堂) [美味うさぎ]

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 つくる人の顔に似るのでしょうか? すこしずつ顔がちがいます。どのコにしようか選ぶのも楽しみ。
 京都の老舗ベーカリーショップ、進々堂さんの卯年限定「うさこめろんパン」。名前も可愛いです。
 画用紙にクレヨンで描いたような、ほのぼのタッチのうさぎさんは、きっと子どもたちにも大人気。
 ピンクのハート型のお鼻は、OLさんたちのハートもつかみそうですね。
 サクッとしたメロンパンの中には、まったり濃厚なカスタードクリーム。
 ピンクのお鼻はほんのり苺風味と、ひとくちごとに味と香りのハーモニーが楽しめます。
 なかでも小さな驚きが、まんまるいチョコレートの目。スウィートなミルクチョコを想像していたら、
 コーヒーの香りが口いっぱいに広がるビターチョコレート (!) でした。
 「可愛いけど、オトナなのよ」と、うさこちゃんが主張しているようです。

【記事の参考にさせていただいたサイト】
*進々堂 ホームページ:商品案内・季節新作

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*うさぎのお干菓子(甘春堂) [美味うさぎ]

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「うさぎのかたちをした落雁(らくがん)で、『福うさぎ』っていうの、置いてはりますか?」
お店を訪ねると、若い店員さんが笑顔で進み出てきて、手で示してくださいました。
「はい!あります。お箱入りもありますし、こんなふうにバラでもご用意できます…」

お店の外からはわからなかったけれど、こぢんまりした店内の西側には小さな引き出しがいっぱい。
中には色とりどりの可愛いお干菓子がきちんと整とんされて入っています。
うさぎ、たぬき、ふくろうなど、縁起のいい動物のかたちをしたもの、桃や桜、桔梗、菊、紅葉など、季節の草花をかたどったもの、おひなさまや鯉のぼり、ピンクや白のハートまであります。
なんて可愛い光景。入ってみてよかった!と、うれしくなりました。
このたくさんの小さな引き出しのなかから、すきなお干菓子を選んでラッピングしてもらうことができるのです。まるで、可愛い雑貨屋さんでアクセサリーパーツかアンティークボタンでも選ぶように。

写真は、落雁のうさぎ(右下の目の赤いもの)と和三盆(わさんぼん)の干支紅白『卯』。
「落雁と和三盆は、どうちがうのですか?」という質問にも、「食べてみていただくとよくわかりますね」と味見させてくださり、美味しいお茶まで入れていただきました。
「和三盆」はその名のとおり、和三盆糖という高級なお砂糖をかためたお干菓子。お砂糖のみと聞くと相当な甘さを想像しますが、じっさい口に含んでみると、いがいなほどさっぱりとやさしい甘さ。きめ細やかで口溶けがよく、とても上品なお菓子です。
「落雁」は米粉とお砂糖を混ぜてかためたもので、少し穀物の風味を感じます。食感も、和三盆の淡雪のような口溶けとくらべるとすこし荒いかんじ。食べくらべてみると、はっきりとちがいがわかりました。
ずっと「落雁」と「和三盆」はどちらもお干菓子の別名で同じものだと思っていたので、今回本当にいい勉強をさせていただきました。

この京菓子司・甘春堂さんは慶応元年(1865)創業の老舗。家伝の献上菓『茶寿器(ちゃじゅのうつわ)』という、干菓子でできたお抹茶茶碗で有名です。ちょっと敷居が高いかんじがしていたのですが、この来店でイメージが一変しました。小さな宝物みたいに可愛い、そしてやさしい甘さの美味しいお干菓子たちを、こんなに気軽に楽しみながら買うことができるなんて素敵です。

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和菓子の四季―全国から選んだ、茶席の名菓230品 (淡交ムック―茶の湯入門シリーズ)

和菓子の四季―全国から選んだ、茶席の名菓230品 (淡交ムック―茶の湯入門シリーズ)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 淡交社
  • 発売日: 2003/07
  • メディア: 大型本



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