*「エスターハージー王子の冒険」 [うさぎの本]

eh.jpgイレーネ・ディーシェ&
ハンス・マグヌス・エンツェンスベルガー共作
ミヒャエル・ゾーヴァ絵
須田淳&木本栄 共訳 評論社(1999.10)

「ハージー」はドイツ語で「ウサちゃん」という意味。
主人公「エスターハージー」はオーストリアの名門うさぎ貴族
の王子で、都市生活と食の乱れから体格が極端に小型化してし
まった一族の存亡をかけて、外国(ドイツ)へ「できるだけ体
の大きなお嫁さん探し」の旅をするというお話です。

エスターハージーが旅したドイツは、東西統合前のベルリン。
旅に出たのは早春、イースターの数週間前でした。
旅の途中、ペットショップに捕まってイースターバニーとして
売られたり、百貨店のショーウインドウでイースターバニーと
してパフォーマンスをして一躍アイドルになったかと思えば、
イースターが終わるやいなや雇用主から捨てられたり……メル
ヘンのかたちをとりながら、人間社会への鋭い風刺が折り込ま
                    れた寓話になっています。
 そして、可愛いのに陰影に満ちて、どこかシニカルなミヒャエル・ゾーヴァの描く挿し絵も、この寓話の
 世界観にぴったり。ゾーヴァの絵は映画『アメリ』の小道具に使われたことでも有名になりましたね。
 この本の挿し絵は市販のポストカードの図柄などにも使用されているので、どこかでそれとは知らずに、
 エスターハージーを目にしている人もいるかもしれません。

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エスターハージー王子の冒険 (児童図書館・文学の部屋)

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